建物状況調査報告書とは

大きな商業ビル等の収益ビルを流通(売買等)させる場合、対象ビルの「エンジニアリングレポート」という報告書を専門家が作成し、建物の物理的状況を把握した上で、買主や投資家が意思決定するのが一般的です。この物理的状況とは、対象建物の管理状況、構造・設備等の劣化状況、耐震性等を調査してまとめたもので、買主や投資家の判断材料の一つとなるものです。また、対象ビルの価額決定にあたり重要な資料にもなります。

「建物状況調査報告書」は、「エンジニアリングレポート」ほど内容の濃いものではありませんが、住宅系建物について建物状況調査技術者(建物インスペクター)が作成する、簡易版(調査項目が少なくて、一般の方にも理解しやすいように簡素になっています。)と位置づけることができます。住宅の基礎、外壁の劣化状況、雨漏りの有無、新耐震基準であるか否か等を、チェック項目ごとにまとめ、平易に記載されています。買主の意思決定における重要な判断材料の一つとなり、また売買価額決定にあたり重要な資料の一つとなるものです。エンジニアリングレポートと同じような役割があります。(売買価額は劣化事象等の物理的状況のみから決まるものではありませんが、「建物状況調査報告書」の内容は建物価額決定の重要な資料の一つです。)

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