住宅建築分野の新築、改修等に関わるCO2の排出量は、日本のCO2排出量の約40%を占めていると言われています。今後、住宅建築分野におけるエネルギー消費性能の向上を図ることは、喫緊の課題と言えます。
大規模ビル等のみならず戸建住宅においても省エネルギー化は社会的要請であり、耐震等級や劣化等級と並んで、住宅エネルギー消費性能表示が各種行われています。
・BELS「建築物エネルギー性能表示制度」:「断熱性能」と「一次エネルギー消費量」の2つからエネルギー削減率を表示しています。
・eマーク「基準適合認定マーク」:主に中古住宅の販売時に適用されます。
・省エネルギー等級:「住宅性能表示制度(品確法)」の評価の1つで「断熱性能」と「エネルギー消費量」の2つで評価されます。
・CASBEE「建築環境総合性能評価システム」:建物の消費エネルギー性能に加えて周辺環境への配慮度合も評価の対象としています。周辺環境との共生がテーマとなる大規模商業施設や物流施設が対象で戸建住宅には向かないでしょう。
上記のようなエネルギー性能表示を取得して、実際にエネルギー効率の良い住宅として「ZEH住宅」や「長期優良住宅」等の名称でエネルギー効率の良いハイスペックな住宅が提案されています。
但し、これらの住宅は初期投資額が大きく、費用対効果の側面でエンドユーザーにはまだまだ浸透していないのが実情のようです。